深夜の帰宅で鍵が無い！？　絶望の淵から救ってくれた鍵屋さん

彼と同棲を初めてからもう2年が経とうとしている。もうそろそろ結婚…なんて言葉が出てもいいかなと思っているけれど、彼の口からはなかなかその言葉は出てこない。この前の私の誕生日、プレゼントはもしかしたら婚約指輪…？なんて期待を抱かずにはいられなかった。彼が片膝を地につけて、「結婚してくれないか」なんて言ってくれないかしら、な―んてテレビの見すぎかもしれないけれど、やっぱり一生に一度のものだから、そういうのって憧れる。だけどその日に彼が私にくれたのは、なんとウクレレだった。しかも彼、「ちょっと弾いてみてよ」と何故かノリノリで私に促した。後押しされて仕方なく弦を弾いてみると、ボロロンと何とも切ない音がした。結婚指輪を期待していた私に、残念でしたと言っているような、間抜けな音だった。

その週末、私は友達とヤケ酒を呑んだ。友達もついこの前、浮気されて彼氏と別れたばかりだった。彼氏がその日は出張で帰ってこないこともあり、呑まなきゃやってられないよねーなんて言いながら、私たちはワインを何本も開けたのだった。

その日、べろべろになって終電ギリギリで帰宅した。ところが鍵を取り出そうとしたとき、異変に気づいた。あれ、鍵…鍵…鍵が、…ない！！！カバンをひっくり返して探してもどこにもない。どうしよう…彼は出張で大阪だし、終電もない。合いカギは他にない。どこかに落とした？だけどこんなに真っ暗じゃ探しようがない…。とりあえず漫画喫茶で時間潰すか、て最寄駅にはコンビニ一件しかないし。こんな時間に鍵屋さんなんて、やってるわけ…あ、あったぁ！スマホで調べたら、うちからそう遠くない場所にある鍵屋さんのHPがあり、しかも24H対応とデカデカと書いてある！私はすぐに鍵屋さんに電話して来てもらい、合いかぎを作ってもらったのだった。

絶望の淵から救ってくれた鍵屋さん、何故かウクレレを見るたびにあの時のことを思い出す。